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自分の育ってきた環境は
すごいんだと、人から教えられた
「木工房MEGURO」代表
Meguro Terue
目黒 照枝
福島県三島町出身。「木工房MEGURO」代表。会津桐を使った木工品制作や木育活動に取り組む。
think globally,act locallyという
言葉に出会って
高校生の時に故郷を離れ、福島県の大学を卒業後、岐阜県飛騨高山市に移住。その後奥会津へ戻ってきた目黒さん。奥会津に戻ってくることを想定して木工を学ぶ道を歩んだそうです。戻ろうと考えたきっかけは、当時新聞を読んでいて出会ったある言葉がきっかけでした。
——「高校のときに進路を考えるときに『think globally,act locally』という言葉に出会って——、その言葉に出会ったときに『あっ』て思って——。それって世界規模で考えて奥会津規模で行動するっていう事なんだなっていうことを考えたので——。木を生かして仕事したいなっていうことで、戻ってくる設定で進学してました。」
地域づくりにも興味があり、大学は地域づくりに関わる行政社会学部を専攻。そして、生きる術として地元の木を生かせる木工の仕事を志します。
——「高校のときに進路を考えるときに『think globally,act locally』という言葉に出会って——、その言葉に出会ったときに『あっ』て思って——。それって世界規模で考えて奥会津規模で行動するっていう事なんだなっていうことを考えたので——。木を生かして仕事したいなっていうことで、戻ってくる設定で進学してました。」
地域づくりにも興味があり、大学は地域づくりに関わる行政社会学部を専攻。そして、生きる術として地元の木を生かせる木工の仕事を志します。
人生の中で大きな時間を占める仕事は、
気分よく、納得のいく形でしたい
学生時代に大手スーパーで働いた経験のある目黒さんは、企業という組織の中にいる人たちを目の当たりにした時に、改めて自分が納得のいく仕事をしたいと考えたそうです。
——「大学に行くと就職活動っていう場面に出会うんですけども、その時に企業に勤めるってなんだろう——、自分の幸せって企業に勤める事にあるのかなってすごい考えて、やっぱり人生の中で大きな時間を占める仕事は、気分よく、自分の納得のいく形で仕事がしたいなということで、——自然を生かした仕事をしたいなという選択をしました。」
そうして企業に勤めることは考えず、ご自身で木工房を営む目黒さんは、続けて自分の考え方をこのように話してくれました。
——「人の目を気にしない。自分の気持ちの方を大事にする。やっぱり自分のやりたいことっていうのに正直になった方がいい、その方が多分周りの人も幸せになれるような気がします。」
——「大学に行くと就職活動っていう場面に出会うんですけども、その時に企業に勤めるってなんだろう——、自分の幸せって企業に勤める事にあるのかなってすごい考えて、やっぱり人生の中で大きな時間を占める仕事は、気分よく、自分の納得のいく形で仕事がしたいなということで、——自然を生かした仕事をしたいなという選択をしました。」
そうして企業に勤めることは考えず、ご自身で木工房を営む目黒さんは、続けて自分の考え方をこのように話してくれました。
——「人の目を気にしない。自分の気持ちの方を大事にする。やっぱり自分のやりたいことっていうのに正直になった方がいい、その方が多分周りの人も幸せになれるような気がします。」
奥会津をつなぐ存在になればいい
現在は柳津町で活動していますが、生まれは同じ奥会津の三島町。当初は三島町で地域づくりをやっていこうと考えていたそうですが、そんな目黒さんの視野を奥会津という広い単位にした言葉がありました。
——「三島町、柳津町とか言ってないで、奥会津を繋ぐ存在になればいいじゃないか——っていう風に言われた時にそうだなって思って。奥会津っていう単位を使わせてもらって活動して行きたいなと今も思っています。」
——「三島町、柳津町とか言ってないで、奥会津を繋ぐ存在になればいいじゃないか——っていう風に言われた時にそうだなって思って。奥会津っていう単位を使わせてもらって活動して行きたいなと今も思っています。」
歴史、文化、民俗性は
一朝一夕につくれない
——「歳の神とか伝統行事を見た時に、これは残しておかなくちゃいけないなって——。」
奥会津には良くも悪くも古い日本社会の村の感覚がある。そして、その感覚が過疎化を進めてしまった一因かもしれないという反面、この地域の伝統は計り知れない財産にもなると、続けて話してくれました。
——「歴史、文化、民俗性は一朝一夕じゃ絶対つくれないですよね。なので、自分たちのアイデンティティと誇りをここに住んでる地域の人たちには持ってほしいし、それが嫌な事とかめんどくさいことじゃなくて、それをきちんと発信するというか——、人に誇れるコンテンツに作り上げていけば、すごい財産になるなと思っています。」
続けて、そうした奥会津の原風景や文化はつないでいくということが難しい一方で、自分たちのことを認める、ここにいる人たちが自己肯定感を高めることで、地域はより素晴らしいものになっていくと目黒さんは話します。
——「つなげるとは、はっきり言ってしまうと経済に還元できるっていうこと——きちんとしていけば絶対につながっていく——。ここって日本の原風景のテーマパークだと思ってるので、まずは地元の人たちがそこをきちんと認めて、自分たちの財産を守ってくということをみんなで取り組めば、奥会津はすごい所になるかなと——。」
奥会津には良くも悪くも古い日本社会の村の感覚がある。そして、その感覚が過疎化を進めてしまった一因かもしれないという反面、この地域の伝統は計り知れない財産にもなると、続けて話してくれました。
——「歴史、文化、民俗性は一朝一夕じゃ絶対つくれないですよね。なので、自分たちのアイデンティティと誇りをここに住んでる地域の人たちには持ってほしいし、それが嫌な事とかめんどくさいことじゃなくて、それをきちんと発信するというか——、人に誇れるコンテンツに作り上げていけば、すごい財産になるなと思っています。」
続けて、そうした奥会津の原風景や文化はつないでいくということが難しい一方で、自分たちのことを認める、ここにいる人たちが自己肯定感を高めることで、地域はより素晴らしいものになっていくと目黒さんは話します。
——「つなげるとは、はっきり言ってしまうと経済に還元できるっていうこと——きちんとしていけば絶対につながっていく——。ここって日本の原風景のテーマパークだと思ってるので、まずは地元の人たちがそこをきちんと認めて、自分たちの財産を守ってくということをみんなで取り組めば、奥会津はすごい所になるかなと——。」
自分の育ってきた環境はすごいんだと、
人から教えられた
——「冬の雪深いことによって、大地を休めてるという話を聞いて——。だから、山菜などの食べ物が大地の休んだエネルギーをグッと春に吸収して生えてくるから美味しいんだっていう話を聞いた時に——あぁなるほどって。——奥会津に関してはやっぱり雪、雪だと思います。」
——「いかに冬を、皆で雪深さを乗り越えるかっていうのがここの文化。」
保存食などの食文化、家の作りも雪が中心になっている奥会津。しかし、こうした雪を中心とした珍しい文化で生まれ育ったということを、一時はコンプレックスに思う時もあったそうです。そんな目黒さんに自信を与えたのは、奥会津の文化を評価する周りの人たちでした。
——「自分の育ってきた環境ってすごいんだなっていう事を、人からいろいろ教えてもらって——。自分がそう思ってなくても人が評価してくれる土地だったっていうのが、その後の自己肯定感というか、自分の生まれた所を肯定する機会になったので——。そこで生きられたらいいなって、周囲が思わせてくれましたね——。」
——「いかに冬を、皆で雪深さを乗り越えるかっていうのがここの文化。」
保存食などの食文化、家の作りも雪が中心になっている奥会津。しかし、こうした雪を中心とした珍しい文化で生まれ育ったということを、一時はコンプレックスに思う時もあったそうです。そんな目黒さんに自信を与えたのは、奥会津の文化を評価する周りの人たちでした。
——「自分の育ってきた環境ってすごいんだなっていう事を、人からいろいろ教えてもらって——。自分がそう思ってなくても人が評価してくれる土地だったっていうのが、その後の自己肯定感というか、自分の生まれた所を肯定する機会になったので——。そこで生きられたらいいなって、周囲が思わせてくれましたね——。」
ここに生まれたから出来ない、
ということはない
——「ちょっと言葉きついですけど、人のせいにはしない方がいいな。——ここに生まれたから出来ないって、絶対言い訳でしかないと思ってますね。」
「人のせいにしないために、自分で決めて自分で行動する」。自ら道を選び切り開いてきた目黒さんだからこそ、奥会津への次世代へ壁にぶつかったら逃げずに挑戦すること。言い訳をせずに、自分が納得をする道を自分で選ぶことの大切さを伝えます。
——「奥会津だって皆がスマホを持つ時代で、世界と繋がれて、すごい早い速度で世の中変わってるので——。競争相手は世界中にいると思って、頑張って欲しいなって思います。」
取材:2021年12月
「人のせいにしないために、自分で決めて自分で行動する」。自ら道を選び切り開いてきた目黒さんだからこそ、奥会津への次世代へ壁にぶつかったら逃げずに挑戦すること。言い訳をせずに、自分が納得をする道を自分で選ぶことの大切さを伝えます。
——「奥会津だって皆がスマホを持つ時代で、世界と繋がれて、すごい早い速度で世の中変わってるので——。競争相手は世界中にいると思って、頑張って欲しいなって思います。」
取材:2021年12月
動画では、ここで紹介した以外にも木工房MEGUROに関するエピソード、仕事に対する考え方など、さらに詳しいインタビューも収録。ぜひご覧ください。